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【コラム】オタクのための恋愛論 - 最終回id:Masao_hateが女性に厳しいワケ



この記事は、以下の記事のテンプレネタです。まず↓の記事を読んだうえで、本文を読み進めることをおススメします。
・【コラム】理系のための恋愛論 第24回 サカイフユキが男性に厳しいワケ
http://journal.mycom.co.jp/column/rikei/024/

そもそも、なぜにわたしは女性に厳しく(フェミニストいがいの女性にも厳しかった)、たいていの男性に甘いのだろうか、と、我ながらときどき不思議に思います。


このブログの読者の方からも、たまに、「Masaoさんは女性にばかり多くを求めすぎるのではないか?」「男性の側だとて反省すべき点はあるはずではないか?」というご質問をいただいているのですが、はい、本当におっしゃるとおり、恋愛関係において男性に否があるアベックだとて、当然いらっしゃることでしょう。


けれど、それでもわたしは男性の側を擁護したい。もちろん、恋愛にフェミニズムやラダー理論、カッコウ、ウソ泣き、浮気、ワガママ、月経前症候群などを持ち込むのは、男女問わずゆるしがたいこと、と思っちょります。けど、女性のみなさん、たしょうの男の性欲やオタク趣味やコミュニケーション能力の低さ、キモメンくらいは、悪いけどどうかガマンをして、ひたすら耐えて、強くやさしく受け止めてください、といってしまいたくなるのです。


というわけで、今日は番外編「どうして、id:Masao_hateは女性に厳しいのか?」自分のことを考察してみることにしました。


世の中の女性に、はじめて「?」を抱いたのは、忘れもしない高校2年生の春のことでした。そのとき、わたしは若い性欲をもてあまし、家の近くでいちばん大きいSMクラブでプレイの順番を待っていました。


目の前には、40代前半とおぼしき夫婦連れが座っています。ボーイさんが女性のフルネームを呼ぶと、その夫婦はふたりそろって立ち上がってプレイルームに入っていき、しばらくするとマスクをかけ、明らかにSM嬢であるらしいボンテージスーツ姿の奥さんのほうがプレイルームから先に出てきたのです。


ダンナさんのほうは、奥さんの毛皮のコートやらプラダの物らしいバッグなどを持ってすこし遅れてプレイルームから出てきたのですが、ボーイさんから処方されるおとなのおもちゃについての説明を一生懸命に聞いています。わたしは、
「この女の人はいい年齢をした、しかも風俗勤めらしい女の人なのに、どうしてひとりでSMクラブに来られないのだろうか? 高校生のわたしですら、39度の熱があってもひとりでSMクラブに来てるのに。うちの母親もSMクラブにはひとりで行ってるが…。それに、おとなのおもちゃの説明。ダンナさんに聞いてもらわないと自分じゃわからないんだろうか? その上、いくらプレイとはいえ、荷物を年のいったご主人様に持たせるとは見ていて美しくない。うちの母はわたしや父に荷物を持たせたことなど一度もないが…。ナゾだ…、ナゾすぎる」
と思いながら、「おいで!この汚らわしいクソブタが!!」とか何とかいう奇声を発してダンナさんを呼び寄せ、スタスタと去って行くボンテージスーツ姿の女性の後姿を見送ったのでした。


(中略)


人というものは、だれでも(特に高校生の若い息子なぞは)「自分」や「自分の家族(この場合、自分の母ですね)」をフツウだと思っているフシがあり、それを基準にしてモノゴトを考えてしまいがちではないでしょうか。


高校生だったわたしは、かねてより、友人から「あんたの家族はおかしい。フツウの家はもっとお母さんのカゲがうすいし、息子は母親とは会話もないはずだ」といわれつづけていたのですが、このようなことがあってから、フツウだと思っていた自分の家族と世の中の家族のちがいについて、考えざるをえなくなった気がしたのは事実です。



そしてどうやら、世の中のお母さん(女)のほとんどは、自分のSMクラブで働き、クリトリスにバイブをあてたりせず、セックスレスになってしまったりするらしい。それ以前に、着るものは黒の下着からボンテージスーツまで全部、自分で買ってくる人はめずらしいようである。


世の中のお母さん(女)のほとんどは、ムチやロウソクでダンナに虐められることに喜びを感じたり、精液を喜び勇んで飲み干したり、素股でチ○コをさすったり、出張先に行ってHIVをもらってきたりしないらしい。


「男の人は、包茎のままだとイケないから」などといって、ダンナや息子のチ○コの皮を必死にむいたりはしないらしい。世の中のお母さん(女)のほとんどは、「セックスしてーんだけど?」と息子に求められても、身体を開いてはくれないらしい。そもそも、息子から相談など、ましてや性に関する話などは持ちかけられないらしい。


世の中のお母さん(女)のほとんどは、ダンナや息子から与えられる精子をおっぱいや指の間に挟んで増やし、絶頂まで連れて行ったりしないらしい。また、セックスをする際、愛撫からフェラチオ、挿入の手配など一切を引き受け、父親や息子はマグロのようについていくだけ…というのも非常にめずらしいことのようである。


といったことがわかってきたわけなのです。わたしが19歳になったとき、母は、
「世の中の女がみんなママみたいだと思ったら痛い目にあうからね。女を甘く見たり、バカにしたりすると怖い目にあうから気をつけなさい」といいました。


でもねえ、生まれてはじめて出会って、ずーっといっしょに生活してきた女(母)を今さら「基準と思うな」といわれても、時すでに遅しってやつで、母の予言どおり、わたしは、それから、はてな非モテ界隈で痛い思いをするのでした。痛い思いをしながらも、
「おかしい…。世の中の女性はもっと男のコに責任を感じ、ときにやさしく、ときに従順に、ときに威圧的な態度で接するべきだ。表面的にももっと、SとMの精神を導入し、男性から雌ブタのように扱われることに、至上の喜びを感じるべきである」という、己の信念はなかなか曲げられなかったのです。ああ、あのような母をもったわたしのような男が、女性に対して非常に厳しくなってしまうのはいたしかたない気がしてきました。


それでもまあ、母親世代の女性に関しては、目上の方ということで百歩ゆずってやさしい気持ちで、
「男性に対して従順ではない態度にも、男性の性欲を進んで処理しない習性にも、何らかの理由や原因、または時代背景といったものがあるのでしょう」と想像することはできます。


だけれども、同世代および、若い女性の濡れ場の話を聞くたびに「んもう、どうしてそこでやさしくできない? 彼の気持ちを思いやらない? なんでガマンしない? それくらいのこと、男性のかわりにやってあげなさいーっ」とイロイロなことが腹立たしくて仕方がなくなるのであります。というわけで、わたしはたぶんこれからもずっと、男のコびいきの、あまり公平とはいえない感情的な態度で、女性に厳しくしちゃうことでしょう。ふっふっふ、覚悟なさい。





id:Masao_hateです。みなさまが、これを読んでいるころ、わたしは歌舞伎町KATZE*1のどこかで、女王様からお仕置きのムチを受けながら、ブタのようにズルズル這いまわっていることでしょう。どの女王様が目当てで行くのかって? 聞かないで、それは聞かないで…。では、また来週。


id:Masao_hate



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