シューターが非シューターの彼女にSTG世界を軽く紹介するための10本
まあ、どのくらいの数のシューターがそういう彼女をゲットできるかは別にして、
「シューターではまったくないんだが、しかし自分のSTG趣味を肯定的に黙認してくれて、
その上で全く知らないSTGの世界とはなんなのか、ちょっとだけ好奇心持ってる」
ような、シューターの都合のいい妄想の中に出てきそうな彼女に、STGのことを紹介するために
プレイさせるべき10本を選んでみたいのだけれど。
(要は「脱オタクファッションガイド」の正反対版だな。彼女にSTGを布教するのではなく相互のコミュニケーションの入口として)
あくまで「入口」なので、時間的に過大な負担を伴うループゲーは避けたい。
できれば1周エンド、長くても2周エンドにとどめたい。
あと、いくらSTG的に基礎といっても古びを感じすぎるものは避けたい。
矢川信者が『サマーカーニバル烈火』は外せないと言っても、それはちょっとさすがになあ、と思う。
そういう感じ。
彼女の設定は
ゲーセン知識はいわゆる「プリクラ」的なものを除けば、太鼓の達人程度は遊んだことがある
サブカル度も低いが、頭はけっこうやおい
という条件で。
まずは俺的に。出した順番は実質的には意味がない。
怒首領蜂(ケイブ)
まあ、いきなりここかよとも思うけれど、「弾幕以前」を濃縮しきっていて、「弾幕以後」を決定づけたという点では
外せないんだよなあ。長さも2周エンドだし。
ただ、ここで首領(ドン) X 池田御大のやおいトーク全開にしてしまうと、彼女との関係が崩れるかも*1。
この弾幕過多な作品について、どれだけさらりと、嫌味にならず濃すぎず、
それでいて必要最小限の「極まった俺のプレイをもっと褒めて欲しい願望」を彼女に伝えられるかということは、
シューター側の「真のコミュニケーション能力」の試験としてはいいタスクだろうと思う。
パロディウスだ!、極上パロディウス(コナミ)
アレって典型的な「シューターが考える一般人に受け入れられそうなSTG(そうシューターが思い込んでいるだけ。実際は全然受け入れられない)」そのもの
という意見には半分賛成・半分反対なのだけれど、
それを彼女にぶつけて確かめてみるには一番よさそうな素材なんじゃないのかな。
「シューターとしてはこの二つは“バラエティ番組の音ネタ”としていいと思うんだけど、率直に言ってどう?」って。
バトルガレッガ(ライジング/エイティング)
ある種のシューターが持ってる矢川忍の動的ランク生成システムへの憧憬と、さんたるること並木学のデトロイトテクノからの完璧な引用*2を
彼女に紹介するという意味ではいいなと思うのと、それに加えていかにも当時のライジング的な
- 「やおい的な受け攻め関係」を否が応にも妄想させられてしまうウェイン兄弟
- 「同人的に犯りたい女」を体現するチッタ
の三人をはじめとして、同人好きのするキャラを世界にちりばめているのが、紹介してみたい理由。
ギガウイング(匠/カプコン)
たぶんこれを見た彼女は「リフレクションのパクリだよね」と言ってくれるかもしれないが、そこが狙いといえば狙い。
カプコンCP2基板パートナーシッププロジェクト(別名在庫基板処分キャンペーン)作品がその後続いていないこと、これがエロ同人界では大人気になったこと、
エロ同人界ならすぐ陵辱モノになって、それがゲームの人気に繋がってもおかしくはなさそうなキャラデザだったのに、
予算の都合とはいえシリーズ3作目の「翼神」で冬目景のキャラクターを外して大惨敗したこと、なんかを非シューター彼女と話してみたいかな、
という妄想的願望。
R-TYPE FINAL(アイレム)
「やっぱりSTGは男のためのゲームだよね」という話になったときに、そこで選ぶのは「超兄貴」
でもいいのだけれど、そこでこっちを選んだのは、この作品にかけるアイレム企画者の思いが好きだから。
断腸の思いで削りに削ってそれでも全101キャラ、っていうプレイヤー機種数が、どうしても俺の心をつかんでしまうのは、
その「捨てる」ということへの諦めきれなさがいかにも若い未熟な(恐らくは童貞の)企画屋的だなあと思えてしまうから。
R-TYPE FINALの機種数を俺自身は冗長とは思わないし、もう削れないだろうとは思うけれど、一方でこれが
池田御大やトレジャー井内だったらきっちり全3機種にしてしまうだろうとも思う。
なのに、デザイナに頭下げてプログラマに迷惑かけて全101機種を作ってしまう、というあたり、どうしても
「思い付いたアイディアを取捨選択できず、現場をデスマーチに陥れる若い未熟な(恐らくは童貞の)企画屋」として、たとえアイレムの担当企画者がそういうキャラでなかったとしても、
親近感を禁じ得ない。作品自体の残念な売り上げと合わせて、そんなことを彼女に話してみたい。
ダライアス外伝(タイトー)
今の若年層でダライアス外伝をプレイしたことのある人はそんなにいないと思うのだけれど、だから紹介してみたい。
いわゆるポリゴン化よりも前の段階で、OGRのZUNTATAサウンドとか「ガンフロンティア」以降のタイトー擬似3D技法とかはこの作品で頂点に達していたとも言えて、
こういうクオリティの作品がセガサターンでこの時代に移植されていたんだよ、というのは、
レイディアント・シルバーガン(トレジャー)
トレジャー井内の「天才的ゲームデザインセンス」あるいは「ファンの女性を嫁さんとしてGETする方法」を独身の非モテシューターに教えてあげたい、というお節介焼きから見せる、ということではなくて。
「あり得ない凡ミスに毎回固まる」的な感覚がシューターには共通してあるのかなということを感じていて、
だからこそ小説版『連射王』ラスボスは石のような物体(The Stone-Like)以外ではあり得なかったとも思う。
「単純作業化したパターンを生きる」というシューターの感覚が今日さらに強まっているとするなら、その「シューターの気分」の
源はシルバーガンにあったんじゃないか、という、そんな理屈はかけらも口にせずに、
単純に楽しんでもらえるかどうかを見てみたい。
ツインビーヤッホー! ふしぎの国で大あばれ!!(コナミ)
これは地雷だよなあ。地雷が火を噴くか否か、そこのスリルを味わってみたいなあ。
こういうコナミときメモ黒歴史時代の声優ラジオドラマをこういうかたちでSTG化して、「合い言葉はBee!」が非シューターに受け入れられるか
気持ち悪さを誘発するか、というのを見てみたい。
涼宮ハルヒの憂鬱(石原立也監督)
9本まではあっさり決まったんだけど10本目は空白でもいいかな、などと思いつつ、便宜的にハルヒを選んだ。
怒首領蜂から始まってハルヒで終わるのもそれなりに収まりはいいだろうし、YouTube以降のアニメ時代の先駆けと
なった作品でもあるし、紹介する価値はあるのだろうけど、もっと他にいい作品がありそうな気もする。
というわけで、俺のこういう意図にそって、もっといい10本目はこんなのどうよ、というのがあったら
教えてください。
「駄目だこのid:Masao_hateは。俺がちゃんとしたリストを作ってやる」というのは大歓迎。
こういう試みそのものに関する意見も聞けたら嬉しい。*3
元ネタ:アニオタが非オタの彼女にアニメ世界を軽く紹介するための10本
おおっと!
もう先に同じネタで書かれてる方がいた!被ってる部分と全然違う部分の視点の違いが楽しい↓。
NGD シューオタが非オタの彼女にシューティング世界を軽く紹介するための10本