世界のはて

『はてな非モテ論壇』の一角だった場所

日本はあらかじめ『意見の正当性』が『空気』『世間』によって決められており、そこから外れた意見は『意見』として考慮されない社会なので、オタクは常に負けを確約されている


心情的には同意見だし、僕個人も今回の件で、初めて都議会議員に電話で意見陳情したり、メール送ったりしてなかなか面白い経験になったけど(参照)。

日本は

「みんなが自由にモノを言い合い、『多数派』や『正論』が民意を獲得する社会」

じゃなくて、

「あらかじめ『意見の正当性』が『空気』『世間』によって決められており、そこから外れた意見は『意見』として考慮されない社会」

だから、難しい。

ここ日本では、現状オタの主張は「正当な意見」と世間的に認められていないので、オタが立ち上がって自らの意見を主張したとしても、何を言っても「オタキモい」で終わらされるのがオチ。これが解っているからこそ、これまでオタは世間から隠れて日陰者としてこっそり趣味を嗜んできたわけで。

とはいえ、このまま日陰者としてこっそり嗜んでいったとしても、今回のように規制をかけられた場合等、発言力の弱さからオタクカルチャー根こそぎ崩壊みたいな危険性は常に付きまとってくる。でも、たとえオタが立ち上がったとしても、上記理由からオタの意見は世間から無視されまくる。どんなに正当なことを言っても、聴く耳を持ってもらえないんじゃ、支持層は拡大しようがない。

つまり、八方塞がり。オタは構造的に常に世間から「負け」を確約された存在なわけです。

これを覆すには、まずはオタの存在が今よりはるかにメジャーになり、世間から「日向の存在」として認められ、オタを堂々と開示しても誰も蔑視的な眼でオタを見ないような社会へと外堀から変え*1、オタの主張を「まともな主張」として聴いてもらえるような環境を作り上げるしかない。FAM5220さんが言う「外向きの主張」は、そうした環境が整った後で、始めて効果を発揮するものだと思う。

ただ、「オタは常に世間から『負け』を確約されている」現状では、そうした方向に社会を向かわせる為にはオタ個人個人が行動してもどうにもならず、社会の大きな流れが、オタに有利に働くのを待つしかないんじゃないかというような気がする。

個人的には、オタの盛んな消費意欲を活かし、経済方面から切り崩していくのが良いと思う。経済的にオタが無視できない存在になれば、企業や政治もオタを軽んじれなくなるから。最近の世間の流れは、昔よりはオタ有利な流れに向かっているんじゃないか、と感じてはいます。

*1:「俺、サッカー好きなんだよね」と言っても誰もキモいと思わない、のと同程度に。