SURVIVE STYLE 5+

SURVIVE STYLE 5+ プレミアム・エディション [DVD]

バカ映画。浅野忠信の妻役の橋本麗香が、ヒッピーとかグループサウンズとか流行ってた頃の日本のアイドルっぽいメイク＆雰囲気で、いい味出してて可愛かった。家具とかのオブジェの色使いは、結構好み。「あぁ、やっぱりなんか、元電通マンが作った映画っぽいな」って感じ。
小泉今日子演じるギャグ系CMプランナー「洋子」が、製品性能をCMでアピールしたいクライアント企業に対し
「あなた方のおっしゃるような詳細機能など、消費者は知ろうなどと思っておりません！それはあなた方企業のオナニーです！今求められているのは、消費者の関心を惹き付ける、『面白い』CMなのです！」
みたいなことを言い放つシーンがあるんだけど、ここで少し考えさせられた。この人が主張していることって、まんまCMプランナーのオナニーじゃん。
彼女の意見に正当性を持たせるためには、消費者が「面白いCMを求めている」という明確な根拠が必要なんだけど、劇中では、「彼女の考えるCMは、本人だけは面白がっているが、周囲の人間には全く受けていない」という設定になっている。これでは彼女の主張もまた、企業がやろうとしていることとまったく同じ、「CMプランナーのオナニー」そのものだろう。
ここで必要なのは、CMプランナーがやろうとしていることも、企業がやろうとしていることも、共に「オナニー」であることを認めたうえで、「じゃあどっちがCMとして、より高い効果を打ち出せるオナニーなのか？」を議論することだと思うのだが、ここで企業だけを一方的に断罪するのは、あまりにも自分が見えていない、非建設的な発言だと思った。
リアルで僕も同じことしないように、気をつけよ。