世界のはて

『はてな非モテ論壇』の一角だった場所

かっ、勘違いしないでよね!別にアンタに好かれたくてオシャレしてるわけじゃないんだからね!!

という気持ちで一杯のはてなツンデレGirls達が、激しい論争を繰り広げている昨今のはてな村界隈なわけですが。

http://fragments.g.hatena.ne.jp/nogamin/20070510/p2
女性も男性も(異性愛者であれば)、異性愛の権力の場にとらわれないファッションの空間にいることはできないというのは、どうなのかなー、と思います。

id:nogaminさんには悪いけど、自分がどういう動機でオシャレをしていても、他者がそれをどう評価するかを完全にコントロールすることができない以上、「異性愛の権力の場」からは誰も逃れられないと思う。

でも、「すべてのオシャレは男受けである*1」とか「男は女のためにしかオシャレしない?」とか言われれば、それも間違っていると思う。

自分の内面や主観に限定すれば、異性受けを狙わない純粋な趣味としてのオシャレというのは、あり得る。自分の好きな文化圏と同一化したり、変身願望を叶えたり、アイテムコレクションに楽しみを見出したり、デザイナーの才能に惚れ込んだり。ファッションにはそういった、他人を意識しない楽しみ方もある。

ただ、それを異性が見た瞬間に、そのファッションに性的な意味づけをされてしまう可能性から逃れられなくなる。

これは何もファッションに限らず、人間の行動はすべてそう。好むと好まざるとに関わらず、人間のすべての行動は、自分の意思とは無関係に、他者から勝手にあらゆる評価の対象にされてしまう。あなたがことさら性的に評価されることを嫌っても、他者の視線を完全にコントロールすることが不可能である以上、この場から逃れることなどできないのです。

僕の感覚に従って大野さんの言葉を言い直せば、「すべてのオシャレには異性受けの要素が否応なく組み込まれてしまう。異性の視線によって」かな。ジェンダーとか取っ払ってもう少し拡大すれば、「人間の持つ全ての属性には、他者受け(あるいはその裏面としての非受け)の要素が否応なく組み込まれてしまう。他者の視線によって」とも言えると思う。ホント、娑婆世界は地獄だぜ!

それにしても今回の展開って、ちょうど1年前に、僕がはてな女性陣から批判されまくった文化系女子萌え論争になんだか似てますね。「文化系女子萌え」が、「女らしくしたくない女の子萌え」とかになっただけで。「かっ、勘違いしないでよね!別にアンタに好かれたくて文化系女子やってるわけじゃないんだからね!!」とかいうネタ記事書いたりしてたもんなぁ。んー、デジャヴ、デジャヴ。

*1:このタイトルは煽りで、大野さんが本文で書いているのは僕が今回書いたような「他者の視線」についての話なのですが、インパクトのあるナイスフレーズだったので、便宜的に引用しています。コメント欄も参照