世界のはて

『はてな非モテ論壇』の一角だった場所

DENPA!!!終了


今年のはじめ頃にはてな界隈で盛り上がった「超ライトオタク論争」をキッカケにハマリ、第九夜から通っていた「オタ系クラブパーティの交差点」DENPA!!!が、先週末の第拾二夜をもって終了。思い入れの深いパーティだったので、追悼記事をメルマガに書きました*1


僕にとってDENPA!!!は、「オタのオタによるオタのためのパーティ」だったんですよね。

最近はだんだん変わってきたものの、何かと世間から馬鹿にされがちな風潮があり、オタ自身もその価値観を内面化し、自己卑下しがちな状況がある中で、あそこまで堂々と、屈託無く、オタネタで騒いで盛り上がるイベントがあったっていうことは、それだけで僕にとっては衝撃的で*2

もちろんあの盛り上がりは、「渋谷axxcis」なり「青山ever」なりの狭い空間に、似たような趣味嗜好を持つオタが集まっているからこそ可能な「架空のユートピア」であることも、僕が考える「理想のオタ像」がDENPA!!!に過剰に投影された結果でもあることも分かっていたのだけれど、それでもあの空間の中では、オタがただオタとして、本当に楽しそうに輝いていた。

先日紹介した「オタクカルチャーxパルコ」のコラボレーションの数々のように、最近オタクカルチャーは「日陰」からだんだんと「日なた」の存在へと変化しているように感じる。DENPA!!!はその流れの象徴のようなイベントだったと思う。

「オタク」「クラブ」「ファッション」といったキーワードで運営されたイベントは過去にもあったけど、文化的にもあらゆる方面から注目され、これだけの規模で成功したイベントは、これまで無かった。

・DENPAはオタクのディズニーランド
http://anond.hatelabo.jp/20090111004141
想像してみて野外レイヴのようにDENPAが野外で行われる事は想像できない。シミュラークルの力は弱まるからね。

今は想像できないけれど、何年、何十年か後、DENPA!!!的なオタパーティーが、フジロックのような野外レイヴとして成立するようになるかも知れない。そのときはたぶん、オタクカルチャーが完全に「日なた」の文化として、社会の中で当たり前のものとなったときなんだろう。

オタクカルチャーが「日なた」の文化として、今よりもずっと多くの人たちから「ぽかぽか」と愛される。いつかそんな日が来るといいなと、僕は思う。

*1:初参加時のレポはこちら。http://d.hatena.ne.jp/Masao_hate/20090113/1231821064

*2:オタの人は基本シャイな人が多く、他のイベントでもあんまり騒いだりはしない印象があった。