世界のはて

『はてな非モテ論壇』の一角だった場所

惑星開発委員会、宇野常寛氏のオタク言説に感じる違和感

PLANETS vol.3」を今読み中なんだけど、その途中で感じたことをメモ。宇野氏は作品の「内容」に視点が傾きすぎじゃないだろうか。
オタク文化には作品の「内容」の他に、作品をコミュニケーションの「ネタ」として消費するという側面もあるのだけれど*1、そこへの視点が決定的に欠けているというか。宇野氏はこの視点を欠いたまま、オタク系作品の「内容」だけを語り、「オタクは現実から引きこもるセカイ系で古くてキモい」という話に持っていくのだけれど、オタク系コミュニティにとって「内容」がそこまで重視されているのかは、はたはた疑問。
オタク作品を、内向の道具ではなくコミュニケーションを円滑にするためのツールとして見れば、宇野氏がいうような「キモい」オタク像とはまた違ったものが見えてくると思うのだけれど、そのへんを彼はどのように考えているのだろうか*2

*1:非モテ」もこういった側面は強い。

*2:もちろんこの「ツール」としての役割はオタク文化に限らず、およそ人間がとるすべての行動はコミュニケーションの「ネタ」として機能し得る。